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企業ルポ
株式会社 大都技研
「グリス・ECO」
排水中の油脂を回収し資源として利用
代表取締役社長 佐藤 秀雄 氏
創業から「グリス・ECO」の開発
新しい産業として環境関係に着目し、平成5年8月に会社設立。当時、環境負荷の軽減を謳う製品が市場に出回ってきたが、目に見える効果があるものはなかった。中でも排水処理については、効率の悪い製品しかなく、この分野に専心した。努めていた会社を辞め、独学で設計・製図を習得、研究を重ね「グリス・ECO」を開発した。なお、平成5年は、環境政策についての基本理念を定めた「環境基本法」が制定された年である。
飲食店からの排水処理は、グリーストラップという油阻集器で行われているのが一般的。しかし、阻集効率が悪く、油脂分の多くが下水道や浄化施設、河川に流出している。排水管に油脂分が詰まったり、浄化施設の清掃作業等のメンテナンス費用も増える。
開発した「グリス・ECO」は、排水に流れる前に油を分離回収する。排水の最上流部である厨房シンクにおいて比重分離を利用し、排水の油脂分を99.5%以上回収する。排水管やグリーストラップの詰まりがなくなり、発生する汚泥も減り、メンテナンス費用を軽減することが可能。さらに回収した油脂は、バイオマス資源として利用することができる。 平成17年には、「愛・地球博」で世界の環境技術百選である「愛・地球賞」を受賞。県の「レッツ Buy とちぎ」の認証のほか、多くのマスコミに紹介され、飲食店や社員食堂などに設置されている。
環境に対する考え方の変化
経済環境が悪化するなか、「グリス・ECO」の需要は増加傾向にある。これは環境に対する考え方が成熟してきたからではないかと社長は分析している。
企業は廃棄物の発生抑制、再使用、再資源化を基本としたゼロエミッションを導入したが、コストが増加する処理も発生した。コストの増加とは無駄にエネルギーを消費することでもある。企業側も環境に対する試行錯誤を重ね、ノウハウが蓄積されてきた結果、法令による規制があるから対応するのではなく、環境対策とコスト削減の両方を検討するようになった。
飲食店の経営環境も変化してきている。不動産オーナーや住民は、飲食店の出店にあたって混油排水対策等の環境配慮を条件とし、先進的な経営者は、出店戦略上、自ら厳しい基準を設定し対策をするようになった。
環境負荷の軽減、排水処理コストの削減、廃棄油脂の再資源化、何より、国民の環境意識の向上が「グリス・ECO」導入の増加に繋がった。
今後の取り組み
「グリス・ECO」装置は、小型の厨房シンク一体型で新たな設置場所を必要としない。すべてオーダー生産で設置場所に合わせた個別設計が可能である。
材質選択や設計にも妥協がない。SUS304を使用し、消耗品も容易に交換できるようにしている。長期使用に耐える製品は、結果として廃棄物の削減になると考えるからである。
社長は「環境機器としての利用価値を認識していただけるよう、環境負荷軽減、資源の有効利用のためのコーディネーターとして社会貢献していく」ことを目標としている。
| 代表者 |
: |
代表取締役 佐藤 秀雄 |
| 住所 |
: |
都賀町家中2459-2 |
| 設立 |
: |
平成5年8月 |
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